営業資料や提案書を作るたびに、「前回のを探して」「担当者によって構成がバラバラ」「毎回ゼロから考えている」——こんな状態になっていないでしょうか。
資料の質がブレる原因は、書き手のセンスではなく「型」が決まっていないことです。型を1つ決めてしまえば、誰が作っても一定の品質になり、作成時間も大きく短縮できます。
この記事でわかること
- 営業資料・提案書の品質がブレる本当の原因
- 業種を問わず使える「型」の作り方(5ブロック構成)
- 型があっても失敗する2つのパターン
- AIに資料の下書きを任せるときの注意点
この記事の対象者
- 個人事業主・地方の中小企業で、営業資料や提案書を自分(または少人数)で作っている方
- 担当者によって資料の質がバラバラで困っている経営者・管理者
- AIに資料作成を手伝わせたいが、何を任せていいかわからない方
資料の質がブレるのは「毎回ゼロから考えている」から
営業資料を作るとき、多くの現場では「今回は何を書こうか」から考え始めます。これでは、書く人の経験や気分によって内容の粒度がバラバラになるのは当然です。前回と今回で見出しの順番が違う、大事な情報が抜けている、という状態は多くの場合この「都度組み立て」が原因です。
解決策は、資料の骨組み(構成の順番と、各ブロックに何を書くか)を先に固定してしまうことです。中身(商品名・価格・実績)だけを毎回差し替えれば、資料は誰が作っても同じ骨格になります。
業種を問わず使える5ブロック構成
営業資料・提案書は、業種が違っても本質的には同じ順番で情報を求められます。まずはこの5つのブロックで骨格を作り、業種特有の情報はブロックの中身として差し込みます。
| ブロック | 書く内容 | 抜けやすい落とし穴 |
|---|---|---|
| ①課題 | 相手が今困っていることを相手の言葉で書く | 自社の強みから書き始めてしまう |
| ②提案 | その課題に対して何をするか(1〜3個に絞る) | できることを全部書いて焦点がぼやける |
| ③根拠 | 実績・事例・数字(第三者の目で見て信じられる情報) | 「頑張ります」等の主観的な言葉で済ませる |
| ④価格・条件 | 金額・納期・進め方を明記 | 「別途お見積り」を多用し、検討の土俵に乗らない |
| ⑤次のアクション | 相手に次に何をしてほしいか(返信・打ち合わせ日程等)を1つだけ書く | 「ご検討ください」で終わり、次の一歩が示されない |
この順番で骨格を固定すると、担当者が変わっても「①→②→③→④→⑤」の流れだけは崩れなくなります。中身の情報量に差があっても、相手が資料を読むときの迷いは大きく減ります。
型があっても失敗する2つのパターン
1. 型を「見た目のテンプレート」だけで終わらせる
PowerPointやCanvaのデザインテンプレートを使っていても、中身の骨格(何をどの順番で書くか)が決まっていなければ、結局は都度組み立てと同じです。デザインの型と、構成の型は別物だと考えてください。
2. 型を固定しすぎて、個別の事情を無視する
5ブロックの順番は固定しつつも、各ブロックの分量は案件ごとに変えて構いません。型は「思考の手間を減らす」ためのものであり、「思考停止で埋める」ためのものではない、という点は運用時に注意が必要です。
AIに下書きを任せるときは「骨格」から渡す
AIに資料の下書きを頼むときも、いきなり「営業資料を作って」と丸投げすると、AIも都度ゼロから構成を考えることになり、品質が安定しません。先に上記の5ブロックをこちらで指定し、「①課題→②提案→③根拠→④価格・条件→⑤次のアクション、の順で、この情報を使って書いて」と渡すと、毎回同じ骨格の資料が安定して出力されます。
この「骨格を先に固定してAIに渡す」という考え方は、スライド資料の自動化にも応用しています。具体的な仕組みは python-pptxでAIスライド自動生成|数式もデザインも崩さない で解説しました。また、5ブロックのような「型」を会社の前提として毎回AIに読ませたい場合は 中小企業がAIに指示を安定させる「ルールブック」の作り方 を、資料と一緒に増えていくファイルの整理方法は 個人事業主のためのファイル管理ルール|迷わない命名と配置 をご覧ください。
よくある質問
Q. 業種によって必要な情報が違いすぎるのですが、5ブロックで足りますか?
A. 5ブロックは「順番」の型であり、各ブロックの中身は業種に合わせて自由に変えられます。例えば製造業なら③根拠に「対応可能な生産数・納期実績」、士業なら③根拠に「解決してきた案件の種類」を入れる、という形で差し替えます。順番自体を変える必要はほとんどありません。
Q. すでに社内にバラバラな資料が大量にあります。作り直すべきですか?
A. 全部を一度に作り直す必要はありません。まず新規案件から5ブロックの型で作り始め、既存資料は流用する機会があったタイミングで型に合わせて手直しするだけで十分です。
まとめ
- 資料の質がブレる原因は書き手の能力ではなく「型が無いこと」
- 課題→提案→根拠→価格・条件→次のアクション、の5ブロックで骨格を固定する
- デザインのテンプレートと構成の型は別物。型は構成(何をどの順で書くか)を指す
- 型は思考の手間を減らすためのもの。分量まで一律にする必要はない
- AIに下書きを任せるときも、骨格を先に指定すると品質が安定する
frural では、営業資料や提案書の型づくりから、AIを使った下書きの自動化までをご一緒しています。「担当者によって資料の質が変わる」状態にお困りでしたら、サービスの詳細はこちら、ご相談はお問い合わせからどうぞ。
「うちの場合、5ブロックにどう当てはめればいいかわからない」「型は分かったが実際に作る時間がない」——具体的なところで迷ったら、遠慮なくお問い合わせください。この記事だけでは書ききれない、業種ごとの当てはめ方まで含めてお話しします。
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